「トイレの水が止まらない」
「なにが原因でどうすれば直るの?」
と悩んでいませんか?
通常、トイレは1度レバーを引くと一定量の水が流れて元通りになる仕組みです。しかし、タンク内に不具合が起こると、レバーを引いただけで水が止まらなくなることがあります。
常に便器内に水が流れ続けていると、「これから通常どおりに使えるようになるのか」、「どうすれば問題が解決するのか」と不安になりますよね。
そこで本記事では、トイレの水が止まらないトラブルの主な原因や、すぐに使える応急処置について解説していきます。原因と応急処置を理解して、正しい対策を取れるようにしましょう。
もくじ
トイレの水が止まらない原因
通常であれば止まるはずのトイレの水が止まらないときは、ボールタップや浮き球の不具合など、さまざまな原因が考えられます。
水が止まらないときに考えられる5つの主な原因を確認しておきましょう。
①ボールタップが原因の場合
ボールタップとは、タンク内の水位を保つ部品のことです。
トイレではレバーを下げて水が流れるとタンク内に水が溜まっていきますが、タンク内の水が一定の水位に達したら、ボールタップが給水しているパイプの弁を閉める仕組みになっています。
このボールタップに不具合があると、給水されているパイプにフタを閉じることができず、水が流れ続けるというトラブルが起きてしまいます。
浮き球を持ち上げても水が止まらなければ、ボールタップに不具合があることが分かります。
②浮き球が原因の場合
浮き球とは、ボールタップに繋がっている球のことです。水に浮いているので、タンク内の水位が上がるごとに浮き球も上がる仕組みになっています。
浮き球はボールタップに繋がっているので、浮き球が水位の上昇によって上がると、ボールタップは給水をしているパイプにフタを閉じていきます。
しかし、浮き球に不具合があれば、浮き球が水位の上昇に伴って上がってこず、結果的に給水パイプから水が流れ続ける問題が起こる恐れがあります。
浮き球を持ち上げて水が止まる場合は、ボールタップではなく浮き球に問題があるかもしれません。浮き球が破損していないか確認してみましょう。
③フロートバルブが原因の場合
フロートバルブとは、タンク内から便器内へ水を流すパイプにフタをしているゴム栓のことです。このフロートバルブが正しく動作していなければ、タンク内で水をせき止めることができず、便器内に水が流れ続けてしまいます。
トイレの水が止まらないときはフロートバルブに問題がある可能性もあるので、確認しておきましょう。
フロートバルブの不具合は、実際にフロートバルブを触ることで確認できます。
フロートバルブを触ってみて、ゴムの色が手につけば、フロートバルブが劣化している証拠です。そのときは上手くタンク内の水をせき止めることができていないかもしれません。
フロートバルブを実際に押さえてみて、便器に水が流れるかを確認してみるのも有効です。
フロートバルブを手で押さえたにも関わらず、便器に水が流れ続けていれば、フロートバルブが劣化や破損で水を止められなくなっていることになります。
④オーバーフロー管が原因の倍
トイレから水の流れが止まらないときは、オーバーフロー管のチェックも欠かせません。オーバーフロー管とは、トイレタンクから水が溢れないように調整する部品のことです。
下から上に向かってパイプが伸びていて、タンクの水が多くなりすぎると、上に穴があいているオーバーフロー管に水が入っていき、そのまま便器内へ水が流れていきます。
このオーバーフロー管はパイプの上側にだけ穴が開いているので、タンク内の水量が溢れるギリギリでなければ、オーバーフロー管から水が入って便器に水が流れることはありません。
しかし、このオーバーフロー管が折れていたりヒビが入っていたりすると、タンク内の水量に関わらず、そこから水が入りこみ、便器内に水が流れ続けるトラブルが発生してしまいます。
オーバーフロー管の不具合は、止水栓を閉めて、トイレタンクを外して水位を観察することで確認できます。オーバーフロー管にヒビ割れなどがあると、そこを通り過ぎた時点で水の流れが止まるので、流れが止まった水位の周辺を観察して不具合を見つけましょう。
バケツなどを使って手動で給水すると、水の流れを繰り返し確認できます。
⑤レバーが原因の場合
最後に、レバーが原因でトイレの水が止まらないケースもあります。
例えば、
- レバーが戻らない
- レバーの手ごたえがない
などの感覚があれば、レバーに問題がある可能性が高いので各部品をチェックしてみましょう。
レバーの先は鎖が繋がっていて、その鎖はフロートバルブに連結されています。つまり、レバーを動かせば、鎖が動き、それに伴ってタンク内の水をせき止めているフロートバルブが浮くという仕組みです。
このレバーに不具合があれば、レバーを引いてもフロートバルブが動かなかったり、フロートバルブを動かしても元の位置に戻らなかったりします。
レバーに違和感がある場合は、
- レバーの先が折れていないか
- 鎖が絡まっていないか
などを確認してみましょう。
トイレの水が止まらない場合の対処法
ここまでトイレの水が止まらないトラブルの主な原因を紹介してきましたが、すぐにでも水を止めたいときは、どのような対処をすればよいのでしょうか。
ここでは、水が止まらないときに使える応急処置を4つの手順で紹介していきます。
①止水栓を閉める
水が流れ続けるときは、はじめに止水栓を閉めましょう。止水栓とは、タンク内に水を給水するパイプについている元栓のようなものです。
止水栓を閉めれば、タンク内への給水をストップできます。
止水栓は、主に手で回せるタイプとネジで閉めるタイプの2つの種類がありますが、ネジで閉めるタイプの場合は、ホームセンターなどで専用のドライバーを購入しなければなりません。
止水栓はまわす回数によって水量を調整するため、閉めるときは何回まわしたかを覚えておきましょう。
②トイレタンクを開ける
止水栓を閉めたら、次にトイレタンクを開けます。
トイレタンクのフタは手で持ち上げて開けられるタイプが多いのですが、手洗い管付きの場合は手洗い管と接続されているホースを外す必要があるので注意しましょう。
トイレのタイプによっては、タンク内が各部品で複雑に構成されていることがあります。そのときは、元通りに戻せるように、各部品の位置を覚えながらタンク内をチェックしなければなりません。
③鎖の長さを調節する
トイレタンク内では、レバーの先に鎖とフロートバルブが繋がっています。
多くの場合は、この鎖が絡まっていたり長すぎていたりするせいで、タンク内のフロートバルブが上手くハマらずに便器内に水が流れ続けているのです。
そのため、まずはレバーに繋がっている鎖の長さを調整しましょう。鎖が短すぎても、長すぎても、フロートバルブはキレイに排水弁にハマりません。
もし鎖には問題がなく、フロートバルブやオーバーフロー管に不具合がある場合は、部品の交換や、専門業者へ依頼して修理をしてもらう必要があります。
④トイレタンクのフタを閉めて止水栓を開ける
鎖の調整が終わり、フロートバルブがキレイにハマるようになれば、トイレタンクのフタを閉めて止水栓を開けます。
レバーを実際に引いてみて、水が流れたあと、元のように水が止まるかを確認しましょう。
水が止まれば応急処置は完了です。
これらの対策をしても水が流れ続ける場合は、他の部分に問題がある可能性が高いので、各部品の不具合をチェックしましょう。
また、どうしても原因が見つからないときや自力で直せないときは、トイレ修理の専門業者に相談するのがおすすめです。
毎日使うトイレだからこそ、早めに問題を解決して、快適に使用できる状態に戻すのが大切です。